小学校教員採用試験の難易度
小学校の先生になるには、小学校教員採用試験に合格する必要があります。
近年、小学校教員採用試験の受験者は増加傾向にあるため、難易度も上がっていると思われがちです。
しかし、教員の採用数もわずかながら増加しているため、採用倍率については大きな変化がありません。
採用倍率は4.5倍となっており、約5人に1人しか合格できないと考えると、これは決して低い倍率とはいえません。
しかし、中学校の採用試験倍率7.5倍、高等学校の採用倍率7.7倍であることを考えると、小学校の教員には中学高校よりはなりやすいということもできます。
多くの場合、大学を卒業行してすぐに教員として働けるのですが臨時採用であることがほとんどです。
教員希望の人は、基本的に大学4年制の就職活動の時期に皆、教員採用試験を受験します。
しかし、倍率の高さから教員採用試験に合格できるのはほんの一握りであり、それ以外の人は来年の教員採用試験に向けての勉強をしたり、一旦教員になるのを諦めて一般企業の採用試験を受けて企業に就職したりします。
春先には臨時採用の試験があり、これに合格をすれば臨時採用として小学校教諭の仕事はできます。
臨時採用の小学校教師として、もしくは一般企業のサラリーマンとして働きながら、仮面浪人のような形で翌年の教員採用試験を受験するということが昨今の流れとなっています。
もちろん、翌年以降も倍率が高い状態が続くので、本採用となるまでは数年かかることがほとんどです。
小学校教員採用試験の受験者数推移
小学校教員採用試験の受験者数は毎年5万人台を推移しています。
現在の採用者数は若干増加傾向にあるのは、団塊世代の退職者が増えているために、教員の数が減っていることにあります。
そのため、しばらくの間は教員の採用数は増えることが予想されていますが、微増であるために倍率自体は緩和されるとはあまり考えられません。
採用試験の受験者の男女比を見ると、男性46.2%、女性53.8%となっており、若干女性が多いです。
採用者の数も女性が多いので、採用倍率については男性が4.6倍、女性は3.4倍というような逆転現象が起こっています。
教員採用試験の合格者の新卒既卒との内訳をみると、新卒が33.1%、既卒が66.9%となっていて、既卒者が圧倒的に多いです。
これは臨時教員として働きながら試験を受ける人が多くいるため、受験者数の段階から既卒者が多いことも関係しています。